だらだらと。
「中退アフロ田中」(のりつけ雅春・小学館)
稲中の二番煎じと謗りも高い今作品。だがテイストは最近の変に殺伐としてる割に面白みのない古谷実漫画より薫り高いような。一言で表せば無気力な若者の貧しく愚かな日々といったところだが、往年の貧乏漫画における志の高さから来る美しさは全くない。ただただダル、どこにも夢も希望も絶望すらもなく結果としてくだらなく笑える。端的にそれがよく表現されているのは上京前後のくだりだろうか。変なハッピーエンドなど目指さずだらだら続いてだらだら終ってほしい一品。
「クマトラ」(六田登・日本文芸社)
大人誌で何気に一番熱い気のする週刊漫画ゴラクからはこれ。トラック漫画という題材と嫌でも染まるゴラク色のお陰でいつもの六田登のどろどろ観念論がいい感じに薄まっていて読み易い。内容は…白鯨を基にした、と書くとメルヴィルが墓の下から呪詛の言葉でも吐くだろうか?浮浪者すれすれの馬鹿筋肉男ともモビーディックと呼ばれる馬鹿でかいトラックとの闘い、まああまり深く考えちゃいけない。それにしてもクマトラでぐぐるとマザー3関連サイトばかりぶち当たるなあ。
「愛がなくとも喰っていけます!」(よしながふみ・大田出版)
よしながふみという人は名前こそよく聞くものの今まで作品に触れた事がなかった。いわばこれが初体験。食いものをテーマに据えた話をちっと今書いてるで、参考ついでに読んでみたが…ぶっちゃけ肌には合わねえなあ。どうも「私ってこんなに馬鹿なんだよー、変わってるでしょ可愛いでしょ?」的ちょっと捻った自己愛だだ漏れな臭いがするっつうか。そんなもんを一回の食事で5000円くらいかかる店で開陳されてもなあ。他にも伏字の使い方とかさ、自画像の描き方とかさ。考えすぎか?まあ肌に合わないのは確かなのでもう読まない。
それにしてもメタリカがニック・ケイヴをカバーしてるのを今更ながらに発見して驚いた。そして内容のあまりのカラオケっぷりに二度ビックリ。